2019年12月19日 改定
今回紹介するのは1983年には完全に閉鎖された蒸留所ポートエレンから造られていたポートエレンです。
<ポートエレンの由来>
アイラ島領主だったフレデリック・キャンベルの妻であるエリノアの愛称がエレンだったことから付けられました。
<ポートエレン蒸留所の歴史>
ポートエレンはアイラ島南部の港の名前でもあります。この地に1825年に創業したポートエレン蒸溜所ですが1929年に操業を停止しました。1967年に一度は再開したのですが、1983年に完全に閉鎖されて、もう約40年程造られていません。ポットスチルは取り外され、建物の廃荒も進んでいます。現在はモルトスター(麦芽だけを造る専門の業者)で、アイラ島やジュラ島などに麦芽を供給しているだけの稼働となっています。まさに幻のお酒なのです。
<ポートエレン蒸留所のエピソード>
最初にアメリカにウイスキーを輸出しようと考えた人物がジョン・ラムゼイという人物で、当時のウイスキー産業の中心的人物であり、19世紀後半にはポートエレン蒸留所を所有していました。そのことから、ポートエレン港から直接輸出されたのです。
また、ラムゼイは連続蒸留器を考案したイーニアス・コフィーとロバート・スタインの協力者でもあり、彼らの数々の実験えをポートエレン蒸留所で行っているのです。歴史的にも重要な蒸留所なのですね。
<最新ニュース>
ポートエレンは、アイラモルトの特徴であるピートの燻香がほとんどしないアイラモルトの変わり種です。そんなこともあり蒸溜所の閉鎖から長い月日が経った現在でも、根強い人気があるお酒なのです。スコッチの名品を蘇らせようと2017年にポートエレン蒸留所を復活させるという発表がありました。再び蒸留所として稼働するのは2020年を予定しているそうです。はたして、幻のスコッチ復活されるのか?今後の情報に期待です。
もし見かけることがありましたら、すぐになくなってしまうこと必死なので、ぜひ味わってみてください。
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