【ワイン】先見の明を持った女性！ヴーヴクリコ【シャンパン】

今回紹介するのはヴーヴクリコ　ローズラベルです。

ヴーヴは未亡人という意味です。つまりヴーブクリコはクリコ未亡人という意味です。

ちなみに、「ドン・ペリニョン」「モエ・シャンドン」そしてこの「ヴーブクリコ」が日本で有名な三大シャンパンなのです。

＜ヴーヴクリコのエピソード＞

ヴーヴクリコは、もともとフランスの銀行家で衣類商を営んでいたフィリップクリコが結婚した女性の資産にブージィとヴェルズネの畑があったことから始まります。フィリップクリコの息子であるフランソワはフィリップが片手間でやっていたシャンパン造りに熱をあげることになります。そして１７９９年にフランソワがニコル・バルブ・ポンサルダンと結婚します。この結婚した相手が後にマダムクリコと呼ばれる女性なのです。そしてフランソワは銀行業もいる偉業も捨てて、シャンパン造りに本腰を入れます。

しかし、翌年にフランソワは急死します。

残されたマダムクリコは家族全員があきらめかけたシャンパン業を夫の遺志を汲んで、受け継ぐことにします。

「品質はただ一つ、最高級だけ」という信念の元、メゾン経営を始めました。

当時女性は銀行口座すら開けない時代です。女性がビジネスの重要な役割を持てないという時代だったのですから経営が大変でした。そして、戦争ならではの特別税や外国軍隊の侵略、貨幣の暴落などの苦労を経験します。

しかし、ナポレオン失脚の兆候に目をつけて、ロシアとのパイプを作り、失脚するとすぐにロシアへの輸出を開始しロシアの上流階級を虜にするのでした。また、ロシアの没落をみるときっぱりと見切りをつけて他の市場の開拓、宣伝活動のために各国に細心の注意を払って手紙を書くなど（その数はなんと１０万にも上るそうです）。決断力と行動力で女性としての経営者として成功するというアルコール業界での偉業を成し遂げたのでした。