今回紹介するのはオールドクロウです
このお酒はジェームズ・クロウ博士によって発明されたサワーマッシュ法で造られた初めてのお酒です。このお酒の由来も、このジェムズ・クロウ博士からきています。
<サワーマッシュ法>
マッシュ(原料を糖化させた液)を発酵過程で全量使うのではなく、20~25%残しておいて、次回のマッシング時に残しておいたマッシュを新しいマッシュに加えるという製法の事です。残しておいたマッシュは時間と共に酸っぱく(サワー)なることから名づけられました。
今日のバーボンの大多数で使われている手法でバーボンの基礎を造ったと言ってもいいでしょう。
<クロウ博士のエピソード>
酸っぱいマッシュから造られた原酒は酸味がのって、軽くさわやかな味わいを生み出します。クロウ博士はこの酸味を調べるためにリトマス紙を使って調べたという何とも研究者らしいエピソードが残されています。サワーマッシュ法の発明をしかり、リトマス紙を使うこともしかり、お酒に科学を活用することでバーボン業界の技術向上に貢献しました。
<ラベルのロゴによるエピソード>
ラベルを見てみるとカラスが大麦の上に止まっているロゴが目に入ると思います。
このロゴには南北戦争時に北軍と南軍の懸け橋となるシンボルとして生まれたのではないかと噂されています。
オールド・クロウを二度と飲めなくなることを恐れた兵士たちが、リンカーン大統領に手紙を送りました。その内容は「我々は素晴らしい紳士であるオールド・クロウを逃がしてはなりません。思い出してください大統領、最も鋭い爪を持つカラスはオオムギを永遠につかみ続けるものです」だったそうです。また南北戦争の時に、北軍を勝利に導いたグラント将軍はオールドクロウを愛飲していて、南軍の将軍ジュバル・アーリーもオールドクロウを愛飲していました。そして北軍は南軍にオールドクロウをふるまい勝利を勝ち得たという話もあります。
こういった経緯もあり、戦後にオールドクロウのロゴはジェームズ・クロウの絵から現在のカラスがオオムギを持っているものに変更されたのです。
ちなみに解説を入れるとカラスは英語でクロウです。そのカラスがウイスキーの原料である北部を象徴とする大麦をつかんでいるわけです。
正直な話、ここまで書いていてなんですが、こてっちゃんは様々な文章を調べたのですが、このラベルが北軍と南軍の懸け橋となるシンボルと噂されている理由がいまいち分かりませんでした・・・
北軍がオールドクロウを南軍にふるまったことが関係しているのでしょうか?そもそも、リンカーン大統領に送った手紙の意味もあまりしっくりこないのです。
ですが、ない知恵を絞って考えました。
1828年のミンストレルショー(白人が黒人に扮して演じたエンターテインメント。南北戦争後は黒人が行っている)の中のヒット曲「ジャンプ・ジム・クロウ」から連想してロゴマークにあるカラスを黒人にも例えている。そして大麦を掴むことで黒人にも自由をという意味をもったロゴになっていると考えたのですが、実際はどうなのでしょうか?
もし、そう考えると大統領に送った手紙の内容も、奴隷制廃止をきちんと宣言していなかった大統領に対して、黒人を奴隷から解放することを思い出してくださいという意味で送ったと考えられるのですが、自信がないです。引き続き調べてみますが、もしわかる人がいたら教えていただけたら幸いです。
化学も駆使して進歩させたこのバーボンをぜひ飲んでみてください。
参考サイト
https://www.takarashuzo.co.jp/products/blanton/blantons/bourbon/produce.html
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