今回は酒米の種類について解説してみようと思います。
良い酒米の条件
・米粒が大きく心白の比率が高いこと
・デンプン質の含有量が多いこと
・吸水性がよく糖化されやすいこと
酒造好適米と呼ばれる
酒造好適米の利点
1、大粒なので精米しやすい
2、デンプン含有比率が高い
→デンプン含有率が高い=タンパク質含有率が少なくなる
→タンパク質は酒の旨味にもなるが雑味にもなる
→よってタンパク質が少ないデンプンの含有比率が高い方がいい
※普段食べているお米はタンパク質含有量が多い方が美味しいと言われる
3、心白(米のデンプン質が粗い場所)が大きいため、米の中に隙間がある
→菌糸が食い込みやすいため麹菌が繁殖しやすい
→隙間があるので吸水性がよい上に、米粒が割れないため蒸米がしやすい
→酒母や醪(もろみ)の中で溶けやすい
昔から評判なのは、山田錦、雄町、八反錦の三種類です。
山田錦
栽培しているのは兵庫県がほとんどです。地元でも作ろうという動きから、他の場所で作られるようになってきていますが、一般的には兵庫県の山田錦が一番いいとされています。龍力の記事でも書きましたね。
なぜ兵庫県がいいのかというと、日照が多くて昼と夜の寒暖差があることです。そして、5月から9月の酒米をつくっているときは夏場の寒暖差が15度以上あると良いとされていますが、その条件も満たしているからです。
米粒がある程度大きくて、心白もしっかりあるのでいい酒米とされています。
また山田錦は猛暑や冷夏といった気候にも強く安定した品質になるので酒造りがしやすいのです。
雄町
もっとも古くからある酒造好適米です。戦前は雄町でないと賞が取れないと言われたほどです。雄町はほとんど岡山県で栽培されています。特に赤磐雄町の評価がよく、
酒一筋の記事でもこの赤磐雄町を復活させた話を書きました。
心白が大きいためデンプンを多く含んでいるため旨味が出るのが特徴です。
ただし、稲穂の高さが人間の背丈より高く、倒れやすいので育てるのが大変ですが、最近では背丈の低い品種改良も行われてきたことにより、育てる苦労が減ってきています。
八反錦
広島県の酒米です。八反錦は八反と秋津穂を掛け合わせてつくられています。穂丈が短いため育てやすく、吸水率がいい、醪や酒母に溶けやすい特徴があります。吟醸香が高く綺麗なお酒ができるという定評があります。
今回の記事はどうだったでしょうか?
少しでも日本酒の疑問が解ける記事になっていたら幸いです。
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