今回紹介するのは老亀(おいがめ)です
ここの蔵では、古酒を造っているのですが、常温熟成にこだわっているのが特徴です。
これは樹木が1年ごとの季節の変化を年輪に刻むように、お酒も自然のまま置いた方がより深い味わいになるという考えの元です。
<古酒を造るきっかけになったエピソード>
小野宏氏が紹興酒に出会い、1976年に「なぜ酒を何年も熟成できるのか」という疑問を持ったのが古酒づくりのきっかけです。当時の日本酒はできたてが一番という時代です。そういった疑問を持ったのもその時代背景があるのかもしれません。その疑問を解決するために紹興酒の視察に中国にまで行ったそうです。
もう一つの理由は日本酒はどこで造ったものも似たようなものでその土地ならではの個性を持った酒がないと感じたからだそうです。その点、熟成酒は仕込んだ当初は他のお酒と差がなくても長期熟成するうちに米や水、気候風土の影響を受けて個性が出てくるのではないかと考え試してみたくなったのだそうです。
そういった事からも常温熟成にこだわっているのですね。
<小野酒造で造られるお酒の不思議>
古酒には大きく分けて濃塾型と淡塾型があります。
濃塾型は基本的には常温熟成のため変化が大きく、年を重ねるごとに濃い褐色色になっていきます。しかし、小野酒造さんで造る古酒は常温熟成なのに、強烈な色がつかず不思議と濃塾型にならないのだそうです。そういった事も、仕込み水が花崗岩をくぐって湧く軟水を使うという気候風土の違いから来ているのだそうです。本当に面白い話です。
こちらは5年熟成させたものです。ぬる燗で飲むのがおすすめです。
こちらは10年熟成です。スイーツとの相性もぴったりです。
参考ページ
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