今回紹介するウイスキーはレディバーンです。
このお酒は、グレンフィディックやバルヴェニー蒸留所のウィリアム・グラント&サンズ社が1966年にガーヴァングレーンウイスキー蒸留所内に建てたレディバーンで造られました。
<レディバーンが生まれた理由>
世界大戦後のアメリカ市場ではスコッチウイスキーが飛ぶように売れた時代がありました。そうなってくると困るのは大手ウイスキー会社で、どこも原酒不足に悩まされている時代だったのです。そこで「グランツ・スタンドファースト」の原酒不足を解消するべく建てたのがレディバーン蒸留所でした。
<レディバーンにまつわるエピソード>
しかし建てたはいいものの、生産過剰とウイスキーの不況により約9年の操業で1975年には閉鎖されてしまい、その後取り壊されてしまうという、最も短命に終わった蒸留所なのです。ちなみに、この蒸留所が建てられていたガーヴァンの意味は「短い川」という意味があるのも偶然にしては面白いですね。そしてレディバーンの意味は「貴婦人の川」という意味なのです。
ちなみに、一時期レディバーン10年がアメリカ市場で販売されたことはありましたが、それ以降販売されずに幻のお酒になっていました。ですが、2000年~2001年に2種類のボトルが発売されたというモルトファンを喜ばせた出来事があったこともあります。その時のレディバーンの一つのボトルが、「エアシャー・ディスティラリー1970年」という名前で出されていたのですが、エアシャー・ディスティラリーはレディバーンしかないので、まぎれもなくレディバーンであったそうです。
この短命で終わってしまった貴婦人のお酒は、飲める機会がどんどん減っていきますので、もし見かけたらぜひとも試してみてほしい一品です。
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