BAR こてっちゃん

お酒のエピソードは面白い!ウイスキーや日本酒などこてっちゃんが気に入ったお酒の話を交えながら紹介していくブログです

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【日本酒】想像できないエピソード!結びゆい【茨城・結城酒造】

今回紹介するのは結びゆいです

 

 

この結びゆいを造られるまでには誰も想像ができない面白いエピソードがありました。

 

<伝統のある、結城酒造>

結びゆいが造られる結城酒造さんですが、1854~1860年ごろの安政年間に建てられた安政蔵なのです。そしてご先祖は徳川家康の次男である結城秀康が結城城に入るときに、御用商人として一緒に来た人物なのでした。さてそんな由緒あるお家柄ですが、この結びゆいを造った人物は、400年間続く酒蔵の現当主である浦里昌明さん・・・ではなく、その奥様である浦里美智子が造ったのです。しかも、この美智子さんですが、この蔵にはお嫁さできただけで、日本酒にも全然興味がなかった人物なのでした。

 

<美智子さんが酒造りを始めた(きっかけ)エピソード>

美智子さんがお嫁さんに来た時の結城酒造で造られるお酒の95%が、普通酒で残りの5%純米酒や贈答用の大吟醸という状況で、すべてのお酒が地元で飲まれるという状況でした。そこで美智子さんはお嫁さんで結城酒造にきて品質重視の酒造りをはじめます。・・・というのが普通の話ですが、そういうわけでもなく、瓶のラベル貼りや配達をするのみでした。そんな美智子さんもある時、普通酒の造りを手伝うことになりました。その出来立てを飲んだ時の日本酒のおいしさに感動したのだそうです。それと同時に出来立てから3日目には味が落ちることに不思議に思ったのです。こういった視点は素人ならではの視点なのかもしれませんね。いつも酒造りをしている人にとっては、3日たてば味が落ちるのが普通と認識していたのかもしれません。

 

<そこから始まる日本酒への探求>

さて、なぜ出来たてのおいしさが3日間続かないのかと不思議に思った美智子さんがまず初めにやったことは、出来たてのお酒を保っているお酒はないのかと色々な蔵のお酒を飲み始めます。そして見つけて思うのです。うちのお酒はおいしくないのに、出来たてのおいしさのお酒があるじゃないかと(笑)ちなみに美智子さんがおいしいと感じたお酒は酒米は雄町を使った「開運」と純米吟醸直汲み(直汲みとは搾った酒をタンクに入れずに直接瓶につめること)の「長陽福娘」でした。そして自分の家でもおいしいお酒を造りたいと考え、おいしいお酒の造り方がわからない美智子さんは、茨城県工業技術センターの清酒製造研修を知り参加するのです。

 

<理想の旦那像>

さて、研修を終えた美智子さんですが、軽い気持ちで、旦那さんに私もタンク一本お酒を造りたいと言ったのですが、この時の旦那さんがかっこいいのです。なんと「いいよ」と即答するのです。お酒に興味がなかったうえに短期間の研修を受けただけの人に、下手したら大きな損失になるかもしれないのに「いいよ」と言うのです。男はこうありたいなと、ついつい自分はこう思ってしまいます。

 

<結びゆい誕生エピソード>

そして美智子さんがこだわった酒造りは、自分がおいしいと思った開運長陽福娘を目標に、酒米は雄町で直汲みのお酒を造ろうと考えます。そして一年目の酒造りが上手くいくのです。美智子さんは同時にブログも書いていました。仕込みが終わったなどその都度アップして結びゆいを紹介してくれたり、酒販店に声を掛けてくれる人も現れたのです。その結果すぐに売り切れ、今度は五百万石という酒米でもう一本造ることにします。でも、その時の美智子さんは失敗するかもしれないと不安になるのです。そして旦那さんに相談するのですが、またまた旦那さんがかっこいいのです。「失敗したら格下げして普通酒で売ればいい。酒にはなるから心配するな。大丈夫だ」こうして初めの年の酒造りは無事に成功で終わり、美智子さんは酒造りにますますはまっていくのです。

そうやって夫婦の絆から生まれたこのお酒は「美味しいお酒で、人と酒と町(結城)を結ぶこと」を願いを命名されたお酒です。一度ぜひ飲んでいただきたいです。

 

 

参考サイト

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%90%E5%9F%8E%E9%85%92%E9%80%A0

 

 

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