今回紹介するのウイスキーはグレンキンチーです
グレンキンチー蒸留所は、首都エジンバラから東に20キロほど離れたロージアン地方にあります。このロージアン地方はスコットランドの農業革新の中心地。ジャガイモやカブの栽培が初めて導入されたのもこの場所で、スコットランド一番の大麦が取れると有名な場所でもあります。そんな場所で造られているのがグレンキンチーなのです。
<グレンキンチー蒸留所について>
グレンキンチー蒸留所は、もともと農家の副業という形で1825年にレイト兄弟が創設しました。農家がメインだったことから、麦芽は自分らで栽培した大麦でつくり、麦芽の搾りカスや蒸留後の廃液を家畜の飼料に利用する工夫をしてきているのです。
レイト兄弟後もこの伝統を続けていて、農地はなんと約11万坪にもなるのだとか。
今は飼育されていないのですが、以前飼育されていたアンガス牛は肉質がとてもやわらかく美味しいと評判でもあったのでした。
<グレンキンチーの由来>
グレンキンチーとは、蒸留所の横を流れているキンチー川から名付けられました。このキンチーの意味はよくわかっていないそうですが、ド・クィンシーという、14世紀にこのあたり一帯を支配していた一族にちなんでいるという説があるようです。
<グレンキンチーについて>
グレンキンチーの90%はブレンデッドのヘイグやディンプルの原酒に使われていてシングルモルトとしての出荷は10%にも満たない貴重なお酒です。
グレンキンチーの仕込み水はラマルミュアーの泉からの水を使用しています。このラマルミュアーの水がで硬水で、ウイスキーの仕込み水の多くが軟水を使うこと考えると、グレンキンチーの面白い特徴の一つです。
ちなみに仕込み水ですが、以前はキンチー川の水を使っていたのです。
ですがキンチー川の水は農業汚染が心配されているそうで、最近になってラマルミュアーの泉に切り替えたのだとか。農業を頑張っているために使えなくなってしまうなんてなんとも皮肉な話ですね。
※ウイスキーの仕込み水に軟水が使われる理由
なぜ軟水が使われることが多いのかを解説してみようと思います。
カルシウムとマグネシウムの度合いが高いと硬水寄りになっていきます。このカルシウムとマグネシウムは、酵母の糖をアルコールに発酵する働きを邪魔してしまうと考えられえているのです。その理由からアルコール発酵の邪魔をしないように軟水が多く使われているという訳なのです。
このグレンキンチーは軽くドライで食前酒にうってつけであるとモルトウイスキー大全で紹介されています。ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?
参考サイト
下記のブログランキングに参加中です。 もし良かったらバナーをクリックしていただけると嬉しいです
その他のお酒ランキング
にほんブログ村