今回紹介するのはオールド ポーグです
<オールド ポーグとは>
オールドポーグは2004年に蒸留を開始し、2014年に市場へのリリースを果たしました。現在オールドポーグは、たった一人によって仕込まれ、蒸留、ボトリング、ツアーの解説まですべての作業を一人で行なっているというのだから驚きです。蒸留所も作業場と樽置き場の2部屋のみで、蒸留室の広さは60平方メートル程度しかない、まさにクラフトバーボンならではの蒸留所なのです。
<オールド ポーグの歴史>
オールド ポーグの始まり
実は、このオールドポーグ蒸留所の歴史は古く、1876年にケンタッキー州で3番目に古い蒸留所として登録をされています。ヘンリー・エイジャー・ポーグ氏は当初は「オールド メイビル」というライウイスキーを販売していましたが、自身の名を冠するH.E.ポーグ蒸留所を設立し、オールドポーグを生産すると、すぐにその品質が認められるようになるのです。
度重なる閉鎖
そんな偉大なポーグ1世ですが、1890年に蒸留所の事故で亡くなってしまいます。オールドポーグは2世、3世へと引き継がれていき、禁酒法時代は「オールド ジョーダン」というブランドで、薬品としてシンシナティ薬品「ジョージ・レムス」を通しての限定販売を続けます。
しかし、1920年には蒸留所を二つ獲得するも、1926年に一度業務を終了に追いやられるのです。
ようやく1933年に禁酒法時代が終わり、バーボンの生産が可能になるのですが、3世は、蒸留所を再生するのではなく、「シカゴ オブ ローズ社」に蒸留所を売却し、自身はコンサルティングを生業とするのです。そしてローズ社のもとで、復活したオールドポーグ蒸留所は第二次世界大戦中に再度閉鎖されてしまいます。
復活のオールド ポーグ
約60年ほどの時を経て2004年に、ポーグ4世とポーグ5世が、かつてのH.E.ポーグ蒸留所に近い、現在の蒸留所の場所で蒸留を開始することでオールドポーグは三度復活を果たすのです。もちろん、かつてのレシピを再現してのバーボン造りなのはいうまでもありません。
<現オーナーが祖先を誇りとしているのがよくわかるエピソード>
オールドポーグの中には「ファイブ・ファーザー・ピュア・ライ・ウイスキー」という名のお酒があります。このお酒のボトルには祖先である1世から5世の5人の顔写真が入った、ポーグ家の先祖をリスペクトしたデザインとなっています。5名の先祖を誇りに思っているのでしょうね。そうやって伝統を受け継いでいく姿に心を動かされます。
ただし、この「ファイブ・ファーザー・ピュア・ライ・ウイスキー」は1914本の限定生産でケンタッキー、インディアナ、ミシガン、イリノイの各州でしか販売していないので、万が一にも見かけたら、飲んでいただきたいライウイスキーです。
オールド ポーグ、歴史もあり、たった一人ですべての工程を行っているこだわりのバーボンをぜひ一度お試しください。
※当記事は主に「バーボン賛歌(和知英樹・高橋矩彦、共著/2016年8月15日出版)の本を元に記事を書いています。インターネットの情報もいろいろ調べたのですが、この本とは違う情報を掲載されている記事もありましたので、この記事の内容が間違っている場合があるかもしれません。ご了承願います。
参考サイト
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