今回紹介するのは鳳凰美田です
小林酒造には代表銘柄が3つありますが、県内が20店ほど、専門店が多い東京でさえ10店の酒飯店でしか取り扱っていません。これには面白い理由がありました。
<小林酒造のこだわりエピソード>
小林酒造さんは親身になってお酒を売ってくれるお店にしか卸したくないという思いから、酒造りの現場で手伝うことを条件にお酒を卸すのです。これは造り手の苦労がわかっていただけてこそ大切に売ってもらえるという思いがあるからなのです。自分の蔵のお酒に自信がなければとてもできることではないのですが、そこに自信を持ち、手塩にかけて育てたものを大切にしてほしいという考えがあるからこそ卸すお店にもこだわっているのです。小林酒造さんは、それだけ思いを強く持って酒造りをしていることがうかがえる酒造さんです。
<3視点からぶつかり合う酒造り>
このブログでもよく、外部の杜氏が来れなくなったから社員が杜氏をしているという記事を書いていますが、普通の酒造りは外部の杜氏が主になるか、社員杜氏、または蔵元が酒造りを行うことが多いのですが、この小林酒造では、杜氏がいるうえで蔵元とその奥さんまでが酒造りに直に携わっているというのだから面白いです。ベテラン杜氏は経験に裏打ちされた意見を述べ、蔵元である、小林正樹さんは市場のニーズを考慮した意見、その奥さんである真由美さんは元々酒類鑑定官の経験をいかし、科学的な意見を述べるという何ともバランスの取れた意見のぶつかり合いから、美味しいお酒が生まれるのです。
<真由美さんの心がけた事>
結婚して小林酒造に入った真由美さんでしたが、南部杜氏の酒造知識を持っていましたが、小林酒造の杜氏は山内杜氏でした。酒類鑑定官の経験をしていた真由美さんは日本酒造りの場では人間同士の和がとても大切だという事を知っていましたので、蔵に入った当初は口出しを一切せず、蔵人達と交流して和を作っていったのです。2、3年が経ちすっかり馴染んだ真由美さんは酒造りに携わりたいと話すと、女性が蔵に入ることを嫌う杜氏が多い中、すんなり受け入れられたのでした。この結果は真由美さんが常に気配りをして努力してきたことが実を結んだのでしょうね。
1760円の初搾り、無濾過、生の純米吟醸です。3人の意見のぶつかり合いが生み出すこだわりのお酒をぜひ一度味わってみてください。
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