今回は昨日紹介した千徳酒造さんの話の外伝みたいな形で、酒蔵見学の話を書いていこうと思います。
実は9月24日~9月27日まで宮崎で一人旅していました。その旅の道中で出会った千徳の純米酒に興味を持ってしまったため、当初予定になかった酒蔵見学に参加させていただきました。
<千徳酒造さんに興味を持った理由>
千徳は今回旅行で出会ったお酒なのですが、事前に調べて千徳という日本酒があるというのは知ってはいました。正直な話をすると、宮崎と言ったら焼酎のイメージが強く、あまり期待はしていなかったのです(色々な本で日本酒を勉強しても宮崎県の日本酒について書かれている本を今までに読んでいなかったこともあります)。居酒屋に置いてあるお酒も焼酎がメインで宮崎の日本酒なんてほとんどおいてません(たまたま行った所がそうなのかもしれませんが)。だからこそ、居酒屋で飲んだ時の宮崎県でもこんなにおいしい日本酒があるのかと衝撃的でした。また、やっぱり頭でっかちで情報だけを鵜呑みにして、高をくくっているのは損だなと反省しつつも、こういう出会いがあるからお酒は面白いなと改めて思いました。この千徳について調べてみるとなんと宮崎県唯一の日本酒専門蔵ということなんです。それも日本で最南端の酒蔵。これは酒蔵見学に行くしかないなと思ってしまったので(ブログ的にもおいしいと思いつつ 笑)、急遽見学させていただきました。
<千徳酒造見学までの道のり>
本当に急な思いつきだったので当日の千徳酒造さんの営業時間である8時30分に電話で酒蔵見学の問い合わせをしましたら、心よくOKをもらえました。そして南延岡からは30分間歩いていこうと思っている話をしたら、なんと駅まで車でお迎えに来てくれるとのこと。なんて優しいんだ~と感動しながら宮崎駅から電車に乗ること約1時間30分、南延岡まで到着すると、お迎えに来てくださったのは、代表取締役でもあり、杜氏でもある門田賢士さんが南延岡まで迎えに来てくださったのです。実はこの時はまだその事実に気づいていませんでした^^;
<いざ、酒蔵見学!>
酒蔵に着くと、仕込みのタンク、圧搾機など色々と案内してくれます。
初めて見る設備に大興奮です。
<門田賢士さんが杜氏になったエピソード>
ちなみに杜氏の門田賢士さんは平成14年に、その時の社長さんから杜氏になるように言われ、それまで営業で働いていたという全く畑違いの仕事をしていたとのことです。それまでは杜氏は外から呼んでいたのだそうですが、高齢に杜氏の仕事ができなくなってしまいます。酒造りは休みもあまりとれない、朝も早い大変な仕事です。このままでは先細りになってしまうという心配から平成14年から社内杜氏を育てようという事で選ばれたのが門田賢士さんだったのです。
<特に興味深かった話>
話を聞いていて特に興味深かった話が、「よく千徳のお酒に合う日本酒を聞かれるが、具体的なものを言ってしまうと、その話で完結してしまって広がりがなくなってしまう。」という話でした。確かに、そう言われると、自分でこのお酒にはこの料理が合うといった組み合わせを探すのに力を割かなくなってしまうかもしれません。自分の好きな組み合わせはなんなのか?それを探していくのもお酒の楽しみ方だなと感じました。
また、日本酒は冷やして置いておくと変化があまりないが、家で常温で置いておくと、お酒の味が変わっていくので面白いよと教えていただいたのも興味深かったです。
そしておすすめの飲み方はぬる燗。実は古酒の勉強などもしている時にも、ぬる燗にすると日本酒の香りも良くなるという話を読んでいたので、ついつい冷で飲みがちな私なので試してみたいと思います。
<酒蔵見学を終えて>
この酒蔵でしか販売していないお酒も買わせていただいて、色々な話も聞けて大満足で帰ろうと思っていたら、なんと帰りも車で送っていただけるとのこと。そしてコーヒーまでいただいてしまって、帰りの車でもお酒の話を色々聞かせていただきながら駅まで送っていただきました。駅についてからも色々とお話を聞かせていただいて本当に楽しい時間でした。千徳の名前の由来を聞きそびれてしまったのは、自分の中で失敗だったなと反省。
駅の空港でも千徳酒造さんのお酒が売っていてこんなものが貼ってありました。
さすがは明治36年創業の伝統ある酒蔵です。
実は酒蔵見学は今回が初めてだったのですが、温かく迎えてくださった千徳酒造さんには感謝しかありません。良い経験をさせていただきありがとうございました!宮崎県に行かれたらぜひ千徳酒造さんに行ってみてください。この蔵でしか買えないお酒もあるのでお勧めですよ。
ちなみに、前回の千徳についての記事を一番参考にした本が、宮崎のBOOKOFFに売っていた「宮崎の本格焼酎(小川喜八郎・永山久春)」です。日本酒の本じゃなくて焼酎の本なんかーい!って感じで話が落ちた(?)ところで今回の記事を終えたいと思います。
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