まずはラベルを見てください。男女が楽しそうに踊っていますね。
ですが、実はこのワインには悲しい話があったのです。
<シャトー・クレール・ミロンにまつわるエピソード>
今から約100年前、シャトー・ムートンの名声を高めたフィリップ男爵という若干20歳でロートシルト家の後継者になった男性がいました。このロートシルト家は、ワインが好きな人は知っているかもしれませんが、シャトー・ムートン・ロートシルトを造っている家柄なのです。フィリップは綺麗な奥さんであるリリーと可愛い娘のフィリピーノと暮らし、幸せな日々を過ごしていました。しかし、そんな幸せな日々を暮らしていたロートシルト家ですが、第二次世界大戦によって突如、幸せな日々は終わりを告げるのです。
『悲しみと幸せと』
実はロートシルト家はユダヤ系の大富豪、当時ユダヤ人はナチス・ドイツから迫害を受けていたのです。フィリップはフランス軍に身を寄せることに成功しますが、妻であるリリーは通称「ゲシュタポ」という秘密警察部門に捕らえられてしまいます。そして、娘のフィリピーノは行方不明になり、シャトーもすべて没収。不幸のどん底にいたフィリップですが、戦後になってようやく娘と再会を果たすのです。しかし、リリーは収容所で悲惨な死を遂げてしまいます。フィリップ男爵の悲しみは深く、中々立ち直れなかったのですが、その後、二度目の妻であるポーリーの助けもあり、1855年から第2級であったシャトー・ムートン・ロートシルトはフィリップ男爵によって1973年に1級になるという快挙を成し遂げるまでになります。
『ラベルに込められた意味』
実は本題であるシャトー・クレール・ミロンですが、フィリップの娘であるフィリピーノが造り続けたワインなのです。そしてラベルには結婚直後のフィリップと最初の妻であるリリーが幸せだった頃のことを描いたものを張り続けたのでした・・・
※このラベルですがジプシーのダンスシーンという説もあるようです
楽しそうに踊っているラベルにこんな悲しい話があるなんて、なんとも奥が深いですね。このワインを見かけたら、この物語を少しでいいですから思い出してみてください。
参考サイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%83%9D
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