今回紹介するのは福壽です。
福壽の由来は七福神の福禄寿からきていて、財運がもたらされますようにとの願いが込められています。また手作りで灘酒の伝統を守っている蔵でもあります。
<神戸酒心館の数奇な成り立ちエピソード>
神戸酒心館は震災前までは福壽酒造と名乗っていました。灘酒には大手メーカーの大量生産のイメージが強く、どうも地酒のイメージがわかないという事から、木造の蔵を中心に食や伝統を楽しめるスペースを作り、日本酒を文化として再認識してもらおうという計画を打ち出しました。コンセプトやデザインも決まり、設計図も出来上がりました。しかし、いよいよ最終打ち合わせをしようとしていた、その朝に大震災に見舞われてしまったのです。
木造の蔵はつぶれて貯蔵してあったお酒もほとんど流出。それでも何とか気力を振り絞って、わずかに残ったお酒を細々と売りながら営業をしているうちに公的資金が借りられることになりました。それを聞いた安福幸男氏(当時は専務だった方です。今現在はわかりません)の頭には最終段階まで煮詰まった、あの計画が思い浮かんできたのです。
それからは全国各地の酒蔵の良い所は全部取り入れようと沢山の蔵に見学に行きました。迎え入れてくれた酒蔵は温かく迎えてくださったそうで、様々な支援、励まされながら平成9年に神戸酒心館は誕生したのでした。建物は木造の蔵ではありませんが、震災の教訓を生かして、マグニチュード7にも耐えられ、また貯水槽は一日100人に提供したとすると480日提供できる容量となっています。現在は、構想にあった酒文化の発信地、そして地域文化の発信地としてコンサートホールや結婚式もできると言います。
良くも悪くも、阪神大震災がなければ今の神戸酒心館はなかったのです。何と言いますか数奇な運命を感じるエピソードです。
<おすすめの肴>
・生クリーム
・カッテージチーズ
このお酒は、実はノーベル賞授賞式後にストックホルム市庁舎にて行われる晩餐会で何度もふるまわれたことのあるお酒です。ぜひ一度味わってみてください。
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