今回紹介するウイスキーはセントマグデランです。
このウイスキーもいまや蒸留所が閉鎖されてしまったウイスキーですが、名前や蒸留所のある町に面白いエピソードがありました。
<セントマグデランとは>
セントマグデランはソフトでスムースな飲み口であるにもかかわらず、ボディが充実していると「モルトウイスキー大全(土屋守 著)」で紹介されているウイスキーです。
<セントマグデランの名前にまつわるエピソード>
セントマグデランとは蒸留所のあるリンリスゴーという町にある十字架が由来です。この十字架はマグデラン聖人にちなんで名づけられたのですが、「聖人」を名乗っている蒸留所はここだけなのです。
<セントマグデラン蒸留所にまつわるエピソード>
蒸留所の創業は18世紀後半で、セバスチャンヘンダーソンという人物が1797年に蒸留を始めたのが始まりです。1894年までは順調だった経営も、ハイランドモルトの台頭の波、1930年代の大恐慌、そして第二次世界大戦の煽りを受けて、どんどん経営悪化していってしまうのです。そして、1983年についに蒸留所が閉鎖されてしまったのでした。
しかし、建物は歴史的建造物に指定され、外見はそのままに現在ではアパートメントとして一般に分譲もされている面白い建物でもあります。
<蒸留所のある町についてのエピソード>
この蒸留所があるのはリンリスゴーという城下町の中にあるのですが、リンリスゴ―はブリトン語で「湿地の中の湖」を表しています。また、この町にはハイランドクイーンでも紹介した、悲劇の女王ことメアリー女王が生まれた古城もある、スコットランド史では大変重要な町でもあります。
このウイスキーも失われていく運命のお酒です。興味のある方は味わってみてください。
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